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情報システム事業の社員

アジャイル開発支援

情報システム事業部では、要件定義からリリースまで一直線で進むウォーターフォール型の開発を主としていました。近年、目まぐるしく変化する市場やニーズに対応するため、短い期間の開発工程を繰り返すアジャイル型の開発方式を案件に応じて導入、適用するとともに、社内に対する教育啓蒙に取り組みました。お客様の開発案件における支援や、社内の研修に取り組んでいるアジャイル開発支援プロジェクトのメンバーに話を聞きました。

Member

情報システム事業部 第三開発部

  • Y.Sプロジェクトマネージャー
  • Y.N
  • S.S
  • Y.J

Story 01

チームにおける担当業務・ポジション

Y.J
当社として初めての研修に責任をもって取り組む
アジャイル開発支援プロジェクトは少し特殊で、教育研修と現場への実装という2方向で複数のプロジェクトが並行して動いています。私が担当しているのは新入社員への3カ月間のアジャイル研修を実施する事務局です。最初に行った座学研修では外部講師の方のサポート。Webシステム開発の実践演習においては研修生たちのアジャイル開発に関する疑問や、クラウドやプログラミングなどの技術的な質問に答える役割を担っていました。新入社員へのアジャイル研修は当社として初めての試みであり、通常の開発案件とは異なるため戸惑うこともありましたが、責任をもって取り組みました。
Y.N
25名の新入社員向けアジャイル研修を企画・運営
アジャイル開発支援プロジェクトの一環として、新入社員25名を対象とした3カ月間のアジャイル研修のカリキュラム検討・実施・振り返りを担当しました。アジャイル開発とクラウドを活用したWebシステムを構築する実践的な研修です。3カ月にわたる研修のうち最初の1カ月は座学でアジャイル、クラウド、Webシステムの基礎を学び、次の2カ月でチーム毎に分かれてスプリント(一定の作業を完了するための短い工程)を実施。終了後の振り返りでは、今年度の総括を行い、次年度の研修について検討しました。私の役割は研修の運営と新人のサポートです。研修運営は初めての経験なので、大変なこともありましたが、とても良い経験をしました。
S.S
変化に対応できる優れた柔軟性がチームの強み
アジャイル開発を導入した、コミュニティの活性化を検証するシステムの開発にチームメンバーとして関わり、リリースまで遂行しました。アジャイル開発では「計画」「開発・テスト」「レビュー・フィードバック」を繰り返しながら目標の達成を目指します。計画からリリースまで一気通貫で業務に携わるため、メンバー全員が幅広い役割を担当することになります。それだけに、チームメンバーのコミュニケーションが活発で協力し合える雰囲気であることが重要です。このチームはとてもオープンで柔軟性があり、プロダクトの要件や優先順位が変わっても柔軟に対応できる、とても良い環境で開発に取り組めました
Y.S
スクラムマスターとしてスムーズな開発を支援
アジャイル開発の代表的な手法であるスクラムを採用し、スクラムマスターという立場でプロジェクトに参加しています。スクラムとは、開発チームが一丸となってスプリントと呼ばれる短い開発工程を繰り返す手法です。
スクラムの理論と実践について理解して、スクラムチームや組織が効果的に適用できるようにサポートすることが、スクラムマスターの役割です。開発チームとプロダクトオーナーの円滑なコミュニケーションを促進し、スクラムの価値観や原則を遵守することにより、スムーズな開発を行えるように支援しています。

Story 02

プロジェクトのなかで乗り越えた壁

Y.S
仕事の文化を変えるには、パワーが必要
アジャイル開発やスクラムについて、プロジェクト関係者の方々に理解してもらうのが難しく、時間がかかりました。もともとプロジェクト関係者は長期にわたってウォーターフォール開発で培ってきた思考法や経験、文化を持っていたので、それを変えることには非常に大きなパワーが必要だったのです。メリットについて根気強く説明しながら、アジャイル開発やスクラムについて学ぶ機会を設けて、プロジェクト関係者に参加してもらいました。現場に合わせて開発方式を調整することにより、ようやく理解を得られた時はうれしかったですね。
S.S
アジャイル導入でチーム全体の協力を実現
開発プロジェクトの初期段階において、開発手法の違いや一人ひとりが必要になるスキルの範囲が広がったことから、チーム全体の連携が取れずに進捗に遅れが生じてしまいました。課題や知見がメンバー個人で留まってしまい、すぐに共有できないことが原因になっていたのです。オープンなチーム環境をつくるため、積極的に課題の共有やファシリテーションに取り組んでメンバーの発言機会を増やしました。周囲を巻き込んで課題を解決するようになって、少しずつ開発のスピードが上がり、チーム全体で連携してプロジェクトを推進できるようになったのです。アジャイル開発の導入により、チーム全体が協力してプロダクトのリリースを達成したことは、とても貴重な経験になりました。
Y.N
突発的な変更にも論理的な思考で対処
研修開始直前に参加人数が増えたため、急な対応に追われました。追加について知らされたのが2営業日前だったので、関連部署をはじめ関係者の方々に協力してもらい、準備を間に合わせることができました。事前に手順を整理しておいたことで効率よく手配し、研修初日に全員にセットアップ済のPCを配布することができました。研修の企画運営においては、プログラミングのスキルよりも論理的な思考が役立ったと感じています。
Y.J
システムが構築できない災いを転じて福に
初めて実施する研修なので、ノウハウが蓄積していないため難しさを感じることが多々ありました。その中でも特に対応に苦慮したのは、研修で使用するクラウド環境では想定していた手順で演習の課題となるWebシステムが構築できないことが発覚した時です。研修と並行して事務局のメンバーで代替となるシステムを構築し、手順を検証・確立することで難局を乗り切りました。この開発作業の経験は、研修に参加した新人の教育に貢献し、次回の実施に向けた手順書作成の材料としても活用できました。結果論ではありますが、とても良い取り組みになったと感じています。

Story 03

プロジェクトから得たもの、想うこと

S.S
新しい挑戦のなかで大きな成長を実感できた
文系出身の私がIT業界を目指したのは、幅広い事業領域や産業分野に関わりながら社会に貢献し、継続的に成長してキャリアを重ねていけるからです。このプロジェクトで自分も初めてアジャイル開発を行い、当初は業務範囲の広さや変化していく要件に対応するのに苦労しました。でも、日々新しい発見や刺激を味わいながら主体的に取り組み、チーム全体で目標に向かって進む経験を通じて、自分自身も大きく成長できました。要件定義のヒアリング内容など情報をわかりやすく伝える文系のスキルを生かすことで、プロジェクトに貢献できたと自負しています。この業界には多様なバックグラウンドを持つ人が多く、多様性はこれからも重要になると思います。好奇心や学習意欲があれば、知識やスキルは入社後に習得できるので、興味のある人には文理を問わず、ぜひ前向きに挑戦してほしいです。
Y.N
疑問をすぐに解消しようとする姿勢が大切
私はこのプロジェクトに配属されるまでクラウドを触ったことがなく、知識もほとんど持っていませんでした。プロジェクトに加わってから、AWS(Amazon Web Services)に関わる機会が多くなり、知識の豊富なメンバーの方に教わりながらクラウドの知識を深めて、資格を取得することができました。技術の進歩と共に知識を増やし、スキルを高めたいと思っていたので、とても恵まれた環境です。
私は何か問題に直面したら、1つずつ段階を踏んで解析して、論理的に考えて解決するように心がけています。しっかりした自分の考えを持ち、疑問に思うことはすぐに確かめられる人が、このプロジェクトに向いていると思います。
Y.J
研修の運営をやり遂げて得た大きな自信
私は企画や運営といった仕事をしたことがなかったので、アジャイル研修の担当になった当初はかなり不安に思っていました。でも、チームメンバーと協力しながら実行できたことが、大きな自信になっています。今まで習得した知識やノウハウを活用して、教える側に立ったことで、自分のスキルも深まりました。開発とは異なる研修の運営を経験したことに、成長の手応えを感じています。
私は文系ですが、大学の時に簡単なWebサイトを作った時の喜びが忘れられずに、IT業界を志しました。プロジェクトのメンバーとして日々感じるのは、理系的な知識が求められるというよりも、論理的に物事を考える力や学び続ける姿勢が重要だということです。もしIT業界に興味があるなら、出身の学部や専攻に捕らわれなくても良いと思います。
Y.S
メンバーの視点や意見が発想の転換を生む
プロジェクトを進める中で、自分の考え方が柔軟になったのを感じています。メンバーたちの意見や視点を知ることが新たな発見や気付き、発想の転換に繋がりました。PMとして問題をさまざまな角度から検討・分析してメンバーに発信し、チーム全体で最適な問題解決方法を導き出すヒントにもなっています。
私がマネジメントにおいて気を付けているのは、プロジェクトの関係者との認識に齟齬がないようにすることです。チームメンバーがモチベーションを維持できるように、快適な開発環境の整備にも配慮しています。今後は、リーダーシップスキルを磨いてプロジェクト関係者との信頼関係を深め、より社会に貢献できるシステムを開発するために継続的なプロジェクトの改善を実現したいと考えています。